(市川愛弓)






高3にあがったばかりの時。
久しぶりに俊太くんに会った。
いつもはメールでやりとりしていたけど、直で会うのはとても久しぶり。

…会ったのは、昼休み。たまたま私と理彩が顧問の先生に呼ばれ、その帰り。その場に夏希がいたから、理彩はどっか消えるし。

「お、お久しぶりですね、愛弓先輩」
「うん、久しぶりだねー。元気だった?」
「はい!」
私は元気な俊太くんが好きだ。
そして、前よりも伸びた身長。前は、私の少し上だった気がするけど、今では結構、差がある。

「身長伸びたねー、俊太くん。」
「あー、やっと170㎝行きましたよ!173㎝!」
「すごいねー!私まだ165㎝もいってないー」


思えば、いつまでこうやって話せていられるのか。私が部活で忙しくてなかなか会えない状態。卒業とかしたら、どうなるんだろう…。

私は多分、俊太くんに恋をしつつあるのかな…?
でも、恋なんてはじめてだし…。



部活が終わった時間。高藤君という彼氏持ちの舞花に話してみた。
一応、吹奏楽部×男子バスケ部という共通点があるから。
でも、このことは舞花と、俊太くんと仲良しの須田くんと、渉くんしか知らない…と思うから。

だって、仲良しな理彩や梨夏、莉乃等にもまだ言ってないもん。


「私の時はね…、洸が好きって自覚をしたのはある放課後だったよ。荷物運び手伝ってもらった時。愛弓は?」
「え、いつだろ…。わかんない…でも、いつの間に…かな?」
「うん。恋愛にも色々なパターンがあるよ。私は恵介とも付き合ったことあるから、わかる。」

さすが、舞花。

私はあんまり思ったことを人に言えない人だから、言えずに終わってしまうのかな…。

それ以前に、俊太くんはどう思っているのかな…??


スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。