(黒川航平)
やばい、やばい。
考えることがありすぎる。
やることがありすぎる。
中学の時は経験なかったパートリーダー。
中学では特に役職はせず、こんな思いはしなかった。
が、高校3年生の今ではパーカッションパートリーダー、そしてマーチングのドラムメジャー。
西星高校は夏のコンクールもそうだけど、マーチングに力を入れてる学校であり、俺が1年の時は全国大会で演奏したこともある。
俺がドラムメジャーになったのは、流れで。基本ドラムメジャーはパーカッションかダブルリードかコントラバスの3年の人だが、今年はパーカッションの俺と美玲ぐらいしか候補になくて、それでだ。パートリーダーに関しても美玲とお互い押し付けあった結果、俺になった。
まあ、美玲は商業科学年代表者であるため、しょうがない話だと言える。
5月、テストがあって野球応援があって、コンクール曲練習もあってマーチング練習も開始し、進路のことにたくさんある。
野球応援に関してはバスドラムを担当したが、こっ酷く怒られた。どうしてかっていうと、集中できなかったから。頭がパンクしそうでどうすればいいのかわからなかった。バスドラムはとても重要なパートなのに。
進路は北斗音大の吹奏楽打楽器コースへの受験を決めた。
「…航平先輩、最近ため息多いっすね」
と、蓮希がこっちに寄ってきた。
蓮希…野村蓮希はパーカッションパートの二年生。第二中出身で、中学時代はアンコン全国大会と部長を経験したらしい。
打楽器全般上手で、パーカスやってるところがかっこいいっていう後輩も少なくはない。
「やっぱ上になるにつれて大変なことが増えていくな。」
「そりゃー。気持ちわかりますよー、俺も中学で部長やってた時は顧問によく怒られて酷い時は俺だけ帰されましたよ。」
「第二中ってやばいんだな」
「顧問が無駄に厳しかったんで…。次の年で部長やってたサックスの子にはあんまり怒んなかったんですけどね。その子しっかりしてるいい子なので。今は桜高なんすけど」
「お前も後輩がすごくていいなとか思ってんのか」
「そりゃー。去年とか全国行ってるんで。先輩も思ってるんですか?」
「お前にな」
「…え?」
蓮希自信は気づいてないようだけど実際俺よりは蓮希のほうが上手い。蓮希は小6だかそれぐらいからはじめたらしいが、俺は小3からずっとパーカッション。経験年数は俺の方がだいぶあるが、やっぱ経験することがちがうと…。
合奏でもなんでも蓮希はあまり注意されないどころか、皆の手本になったりすることが多い。テンポ感覚も正確だし、フォームも綺麗。
「蓮希のように上手くなりたいよ」
「え、え、なに言ってるんすか?え、え?なんで俺…」
「まあ、いい」
この日の練習ではマーチングの基礎練習をやった。
マーチング練習はドラムメジャーの俺が練習を勧める。
初日ということで初心者の一年生は1からなわけで。
まず最初はパート毎に足踏み練習をし、そこから全体で基礎練習が始まった。
「えっとー、まずは足踏みを合わせる練習。一年生は周りの先輩を見て足をしっかり合わせられるように。」
俺がそう指示して練習ははじまった。
足はバラバラ。苦戦してる一年生。
…どうしたらいいんだろうか。
練習終了後、すぐに副部長の英奈がやってきた。
「こうちゃん、あのね、一年生がついていけてない。中学でマーチングやってるの第二中と中央中ぐらいだし、もうちょっと計画性大切にした方がいいと思う。」
「……どーしたらいいんだ……」
「…まーまー、一人で悩んでどーすんの。私でよければ手伝うよ?」
「ありがとう、」
あーもう、自分が嫌だ。
何がしたいのかよくわかんない。
やばい、やばい。
考えることがありすぎる。
やることがありすぎる。
中学の時は経験なかったパートリーダー。
中学では特に役職はせず、こんな思いはしなかった。
が、高校3年生の今ではパーカッションパートリーダー、そしてマーチングのドラムメジャー。
西星高校は夏のコンクールもそうだけど、マーチングに力を入れてる学校であり、俺が1年の時は全国大会で演奏したこともある。
俺がドラムメジャーになったのは、流れで。基本ドラムメジャーはパーカッションかダブルリードかコントラバスの3年の人だが、今年はパーカッションの俺と美玲ぐらいしか候補になくて、それでだ。パートリーダーに関しても美玲とお互い押し付けあった結果、俺になった。
まあ、美玲は商業科学年代表者であるため、しょうがない話だと言える。
5月、テストがあって野球応援があって、コンクール曲練習もあってマーチング練習も開始し、進路のことにたくさんある。
野球応援に関してはバスドラムを担当したが、こっ酷く怒られた。どうしてかっていうと、集中できなかったから。頭がパンクしそうでどうすればいいのかわからなかった。バスドラムはとても重要なパートなのに。
進路は北斗音大の吹奏楽打楽器コースへの受験を決めた。
「…航平先輩、最近ため息多いっすね」
と、蓮希がこっちに寄ってきた。
蓮希…野村蓮希はパーカッションパートの二年生。第二中出身で、中学時代はアンコン全国大会と部長を経験したらしい。
打楽器全般上手で、パーカスやってるところがかっこいいっていう後輩も少なくはない。
「やっぱ上になるにつれて大変なことが増えていくな。」
「そりゃー。気持ちわかりますよー、俺も中学で部長やってた時は顧問によく怒られて酷い時は俺だけ帰されましたよ。」
「第二中ってやばいんだな」
「顧問が無駄に厳しかったんで…。次の年で部長やってたサックスの子にはあんまり怒んなかったんですけどね。その子しっかりしてるいい子なので。今は桜高なんすけど」
「お前も後輩がすごくていいなとか思ってんのか」
「そりゃー。去年とか全国行ってるんで。先輩も思ってるんですか?」
「お前にな」
「…え?」
蓮希自信は気づいてないようだけど実際俺よりは蓮希のほうが上手い。蓮希は小6だかそれぐらいからはじめたらしいが、俺は小3からずっとパーカッション。経験年数は俺の方がだいぶあるが、やっぱ経験することがちがうと…。
合奏でもなんでも蓮希はあまり注意されないどころか、皆の手本になったりすることが多い。テンポ感覚も正確だし、フォームも綺麗。
「蓮希のように上手くなりたいよ」
「え、え、なに言ってるんすか?え、え?なんで俺…」
「まあ、いい」
この日の練習ではマーチングの基礎練習をやった。
マーチング練習はドラムメジャーの俺が練習を勧める。
初日ということで初心者の一年生は1からなわけで。
まず最初はパート毎に足踏み練習をし、そこから全体で基礎練習が始まった。
「えっとー、まずは足踏みを合わせる練習。一年生は周りの先輩を見て足をしっかり合わせられるように。」
俺がそう指示して練習ははじまった。
足はバラバラ。苦戦してる一年生。
…どうしたらいいんだろうか。
練習終了後、すぐに副部長の英奈がやってきた。
「こうちゃん、あのね、一年生がついていけてない。中学でマーチングやってるの第二中と中央中ぐらいだし、もうちょっと計画性大切にした方がいいと思う。」
「……どーしたらいいんだ……」
「…まーまー、一人で悩んでどーすんの。私でよければ手伝うよ?」
「ありがとう、」
あーもう、自分が嫌だ。
何がしたいのかよくわかんない。
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