(高藤 洋)

俺は桜高に入学して、兄ちゃんたちがいたことにもかなり驚いたけど、
もう1つ驚いたことがある。


「…あれ、宏太…?」
「え、洋…?」

そう。かつての仲間、櫻井宏太だった。

「…洋も桜高だったのか」
「うん。部活推薦でね」
「…俺も。渉先輩も部活推薦だけどな」
「え…!」

それにしても、西一中ってすげえな。
渉兄ちゃんに宏太に、2年連続部活推薦もらってて。


「ちなみに花蓮は北宮高校行った」
北宮高校…か。


俺のスタートは、洸兄ちゃんとのことでは気まずかったけど、宏太もいたし。中学同じの拓斗も一緒だし。なんとかいけそう。






入部して1週間たった。

1年12人は2チームに分かれて試合することになった。

一人ずつ多いのは、まあ今回はしょうがない。とキャプテンの大川先輩が言う



俺はBチーム。
チームには一中元キャプテンという悠希がいる。
宏太や拓斗とはチームは離れた。





試合が終わった。
Bチームは見事勝利。

でも…
かつての仲間との戦いも悪くはないな。

宏太は小学生の時、バスケがある日もない日もバスケットボールを持っていたし。

それに俺も便乗して一緒に練習していってたんだ。

…懐かしいな。






その日の帰り。

「洋、」
宏太に呼ばれた。

「宏太…」
「また、よろしくな。仲間として、ライバルとして。」
「…ああ、よろしくな。」
「今度またあの場所でシュート入れたいな!」
「わかるそれ!今度行こっかなー。行きたいな、久々に」
「1on1もしたいな」
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